多くの建物が倒壊した阪神大震災以降、住宅の強さや手抜き工事が社会問題化してきました。汎建築設計事務所は、欠陥住宅の問題を全国レベルで考えようと弁護士や建築家によって結成された「欠陥住宅被害者全国連絡協議会関西ネット」の会員として積極的に活動しています。




欠陥住宅調査の流れと費用について


調査の流れ
調査には予備調査と本調査があります。予備調査は対象物件の瑕疵・欠陥について、目視、簡単な実験、測定によって調査を行い、対処法、補修方法について検討し、アドヴァイス致します。ご希望により、簡単な報告書も作成します。本調査では欠陥の現状やその原因、補修する場合の補修方法やその費用について詳細な調査を行います。さらに、綿密な調査報告書を作成致します。この報告書は、弁護士による交渉や、調停・訴訟の法的手続きの証拠書類として利用できます。調査は予備調査から行い、その結果、重大な瑕疵・欠陥がわかり、交渉や法的手続き上必要と考えられる場合に本調査を行います。

要する費用
予備調査費用は1時間につき1万円の時間制(消費税・実費別)とします。時間数には現地往復時間も含みます。報告書を希望される場合は、作成時間×1万円がその費用です。予備調査費用は(報告書の作成を含めて)たいてい6万円から15万円の間でおさまります。本調査費用については、予備調査の結果を元に相談者と協議して決めます。
予備調査報告書を相手側に提示した段階で解決するというケースが多いです。
結果として、調査費用をも相手側がもつということもあります。







大阪市 T邸(1階鉄筋コンクリ−ト造 2階-3階木造・築3年)
●相談内容: 地元ハウジング会社の建て売り住宅にお住まいの方から、建物基礎及び擁壁の安全性についてのご相談。
●調査結果:補強工事構造計算チェックを行う。
●対策結果:構造計算通り補強が行われた事を現地確認し解決。


宝塚市 Y邸(1階鉄筋コンクリ−ト造 2階-3階木造・築10ヶ月)

●相談内容:建築確認申請図面構造図、工事中の施工写真等をチエックしたところ、問題なく処理されている事が判明。擁壁については既存擁壁の為、関係官庁で震災時及びその後の経過について調査を行う、特に現在の所問題なし。但し美装処理、及び擁壁裏への雨水浸透をなくすための土間処理方法を提示。
●調査結果:補強工事構造計算チェックを行う。
●対策結果: ハウジング会社が手直し工事を行い解決。

平成14年8月
貝塚市 K邸(鉄筋コンクリ−ト8階建の1階部分・築9年)

●相談内容:大手マンション会社の新築完成後未入居物件を、築後3年5ヶ月で購入された方から室内のカビ発生についてのご相談。
●調査結果:大量のカビ発生は、台所蛇口の器具取替え工事を行った際に配管した隠蔽給水管からの水漏れが原因。漏水原因は器具取替え工事の際に接続部分の差込工事が不十分な為、接着不良部分に負荷がかかった事による。
●対策結果: 給水配管是正及び、室内の内装手直し、電気配線チェックを提示。器具取替え工事会社が手直し工事を行い解決。


高槻市 H邸〈木造3階建・築3ヶ月〉

●相談内容:地元ハウジング会社の建て売り住宅にお住まいの方から、建物がゆれているがこのままで構造体は大丈夫でしょうかとの相談。
●調査結果:通し柱が120×120以下の天井裏で目視された。3階床で横になると人の歩く度に横ゆれを顕著に体感する。壁量をチェックすると、明らかに一階、2階の壁量不足による建物剛性不足が原因である事が判明。
●対策結果:それら耐震チェックの資料を作成提出する。これをもとに相談者がハウジング会社と折衝し解決した。



豊中市 K邸〈鉄筋コンクリート6階建の3階部分・築7ヶ月〉

●相談内容:大手マンション会社の分譲マンションのお住まいの方から、押入上部から漏水している。施工会社が補修しているが止まらないとの相談。
●調査結果:押入上部が屋上になっており屋上からの漏水、又は、換気パイプの外壁貫通部分、パラペット仕上の水切部分、外壁クラック等が、原因と判明。
●対策結果:コンクリートクラックへ止水材を注入する。総点検の為室内全面手直しし工事を行うと共に、押入内フトン、衣類等の汚損の弁償、新築建物に対する信頼の失墜に対する慰謝料をマンション会社へ要求受領し解決。



大阪市 O邸〈鉄骨鉄筋コンクリート13階建の4階部分・築2年〉

●相談内容:大手マンション会社の分譲マンションにお住まいの方から、漏水と内装工事の仕上り不良についての相談。
●調査結果:漏水は、外装クラック、サッシのコーキング不良から、外壁コンクリートクラックに雨水が侵入している。内部、床の不陸が見られる等の下地不良が判明。
●対策結果:外壁面タイル貼部分、バルコニー部分のクラックをチェックし樹脂系止水材をコンクリートに注入する。床下地調整を行いフローリングを貼り替える等、室内全面手直し工事を技術指導し解決。


西宮市 H邸〈鉄筋コンクリート地下1階、木造2階建・築3年〉

●相談内容:地元ハウジング会社の建て売り住宅にお住まいの方から外壁モルタルのひび割れ、外構工事の塀の傾き、土間コンクリートの割れ、埋設配管の露出等の外部施工不良や、建物内部のクロス不良、塗壁のスキ間についての相談。
●調査結果:大きな欠陥は見られず、竣工前のダメ工事が、未施工のまま放置されてい
る状況である。
●対策結果:手直し工事、残工事の処置について技術指導を行い解決。


大阪市 Y邸〈鉄骨造(外壁木造)4階建・築5ヶ月〉

●相談内容:前K邸と同様
●調査結果:  〃
●対策結果:  〃
着工時のハウジング会社と相談者との契約は、耐火建築物4階建となっていた。途中設計変更されており相談者が理解していなかった。実際は耐火建築物でない事を報告し防災面の問題点とその是正案を提示した。以後その処置についは相談者とハウジング会社との間で協議調整が行われた。


大阪市 K邸〈鉄骨造(外壁木造)3階建・築5ヶ月〉

●相談内容:地元ハウジング会社の注文住宅にお住まいの方から、外壁タイル及び目地にクラックが発生し、漏水している。内部の仕上りも悪いとの相談。
●調査結果:雨漏り以外の大半は竣工時のダメ工事が、そのままになっている状態。雨漏りについては、表面のタイル及び目地にクラックが発生している事は目視で確認出来たが、内部への漏水の状態がひどいことから、単にタイル、目地、下地モルタルのクラックが主原因ではなく、漏水の主な原因は、外壁下地材と柱、梁、間柱、胴ブチとの結合部不良が考えられる。
 又、下地材は建材メーカーの製品で木造壁下地材として昨今普及している材料(ラスカット)であるが、その特製である所定の防水効果を得るための標準施行方法である、部材ジョイント目地コーキング、モルタル着生期間、モルタル割れ防止剤の混入、そして鉄骨、タイル下地用に使用する部材厚9mmの製品で標準施工されていない事が判明。
●対策結果:外壁の下地工事手直しの為、外壁全面撤去の上やリ替えることにし手直し工事中の住み替え移動費用もハウジング会社に負担させることで解決。尚、相談者から手直し工事についての現場監理の依頼をうけ、ハウジング会社への技術指導、現場確認、行程チェックを行った。(監理料はハウジング会社が負担した)


大阪市 Y邸〈鉄骨鉄筋コンクリート15階建の12階部分・築1年4ヶ月〉

●相談内容:大手マンション会社の分譲マンションにお住いの方から、北側の部屋に結露・カビが発生しているが、業者は使い方が悪い、3年間毎日窓を開けておかないと結露するといわれ、話にならないとの相談。
●調査結果:北側部屋のサッシまわりに断熱材(発砲ウレタン)が、完全に吹き付けられていないため、サッシが結露した。又、レンジフードからの排気時に何処かから外部の冷気が、壁の内部に流れこんでいる可能性も考えられる。
●対策結果:総点検、又手直しの為、壁のボードを全部めくり断熱材の吹付を再度実施した。補習工事中。
工事中は他のマンションへの移動費用もマンション会社に負担させることで解決。

高槻市 K邸〈木造2階建・築7ヶ月〉

●相談内容:地元ハウジング会社の建て売り住宅にお住まいの方からクロスが破れたりよじれがある。又、木部の仕上がり面にスキ間が出来ているが、仕上がり程度はこれで良いのか見てほしいとの相談。
●調査結果:たしかにクロスの仕上がりも悪く、柱と壁、巾木、天井等々もスキ間だらけの住宅で未施行部分もある状況。
●対策結果:クロスの悪いところはそれぞれ貼り替えることとし、スキ間部分はそれぞれ付け直し又は埋木を行う。シール処理の雑な部分もやり直すことを技術指導し解決。


京都市 N邸〈鉄骨造4階建・築12年〉

●相談内容:大手ハウスメーカーの注文住宅にお住まいの方から、近隣の解体工事及び前面道路の下水工事期間中の振動と、建物に発生した屋上からの漏水・外壁クラックの因果関係についての相談。
●調査結果:漏水は、屋上パラペット廻り・ペントハウスの壁足元周りの防水亀裂と、外壁クラック、及びアルミサッシ周りの水密性の劣化が原因と判明。
●対策結果:調査及び地質分析・近隣工法チェックの結果、防水層の亀裂・クラックは、振動による揺れ、ねじれが原因との資料作成提出し、現在相談者が係争中。


高槻市 N邸〈木造2階建・築9年〉

●相談内容:大手ハウスメーカーの2×4工法住宅にお住まいの方から、異常に2階が冬は寒く夏は暑い。流し台からトイレの匂いがする。外壁の仕上げ材が約束と違う、建具の建付けやクロスの仕上がりが悪い等の相談。
●調査結果:屋根面に断熱材がない。台所とトイレの配管が一緒になっている。外壁吹付材グレードの違い。建具金物調整不良。クロス下地不良等が判明。
●対策結果:メーカーと折衝したところ、この価格の仕様では今までは屋根面に断熱材は入れていないが設計事務所からの指摘と言う事で、今回はグレードアップ仕様としての断熱材を入れさせた。配管を台所とトイレを分離させた。吹付材違いを認めさせ、外壁吹替時の費用からその差額を減額させた。手直し工事を技術指導し解決。